「急いで契約を進めたいのに、法務確認待ちで止まっている」
「軽微な修正なのに、毎回法務部へ確認が必要」
「どこまで自分で判断していいのかわからない」
事業部で案件を進める際、法務確認に時間がかかりすぎてしまうというご相談が多く寄せられています。
もちろん、法務確認は重要です。リスク管理の観点からも、専門的なチェックは欠かせません。
一方で、すべての契約を一律に法務に回す運用が、本当に最適かというと、必ずしもそうとは限りません。
契約確認がボトルネックになり、商談のスピードや機会損失に影響しているケースも見受けられます。
なぜ、契約は毎回法務確認になるのか
事業部が法務に確認を依頼するのは、慎重で誠実な対応と言えます。
しかし、そうせざるを得ない背景には構造的な要因があることが少なくありません。
例えば、
- 判断基準が明文化されていない
- どの契約がリスクが高いものなのか、整理されていない
- エスカレーションのラインが曖昧
- 「何かあったら困る」という心理的な不安がある
このような状態では、事業部側で契約書のリスク判断をすることは難しくなります。
これは能力の問題というより、役割分担や基準が整理されていないことによるものといえるでしょう。
事業部で回せる体制を整えるという選択
では、どうすれば契約確認で止まりにくい運用をつくれるのでしょうか。
一つの考え方が、事業部で確認できる範囲を明確にすることです。
これは「法務を通さない」という話ではありません。
どの契約を、どの範囲まで事業部で確認し、どの条件で法務にエスカレーションするのかを整理することです。
例えば、
- 定型契約は事業部確認で完結する
- 一定金額以上は法務レビューを必須とする
- 責任制限条項に修正が入る場合は法務に確認する
- 新しい契約類型は必ず法務が関与する
といったルールがあれば、判断の拠り所ができます。
「自由に判断する」のではなく、「判断できる範囲が整理されている」状態をつくることがポイントです。
ルールが明確になることで、かえって安心して動けるようになります。
事業部でのチェック体制が整うと、何が変わるか
契約チェックの役割分担が明確になると、スピードが上がるだけではありません。
- 相手方からの修正提案にその場で一定の判断ができる
- 契約条件を踏まえたうえで価格やスケジュールを調整できる
- 法務への相談も、論点を整理したうえで行える
契約リスクを事業部側で正しく把握できるようになり、結果として交渉がより主体的になり、契約を前提とした事業判断がしやすくなります。
契約は単なる確認作業ではなく、事業を前に進めるための武器でもあります。
その扱い方が変わることで、チーム全体の動きも変わっていきます。
「事業部で回す契約チェック」仕組み化支援
もっとも、
- どこまでを事業部判断にするのか
- リスク基準をどのように定めるのか
- 法務との役割分担をどう合意するのか
といった点で悩まれる企業も少なくありません。
感覚的に決めるのではなく、実際の契約内容や発生頻度等も踏まえて整理することが重要です。
Strategy&Lawでは、事業部で回せる契約チェック体制の設計を支援しています。
現状の契約運用を可視化したうえで、
- 契約類型の整理
- リスク区分の設計
- 判断基準の明文化
- エスカレーションフローの構築
- 運用定着の支援
までを一体で進めます。もちろん、部分的なご支援も可能です。
契約確認が業務のボトルネックになっている場合は、一度、体制そのものを見直してみることも選択肢の一つです。
ご関心がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。